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【日本中が涙した】22年後のクレヨンしんちゃん。 「しんのすけ」と「ひまわり」の成長した姿に涙。。。

      2016/05/26

「……ところでお兄ちゃん」

「うん――?どうした?」

「お兄ちゃんさ、今年で27だよね?」

「……まあな」

「――結婚とか、考えてないの?」

「………相手がいれば、いつでもしてやるけどな。そういうお前はどうなんだよ」

「私?私は、まだ早いよぉ。だって、まだ22歳だし」

「結婚まではしなくても、付き合ってる男もいないのか?」

「う~ん……言い寄って来る人はいるんだけどね……どれもいまいちというか、パッとしないというか……」

「………」

誰に似たのか、ひまわりは、凄まじくモテるようだ。まあ確かに、顔は兄のオラから見ても、かなり美人の分類に入ると思う。何気にスタイルもいい。

男にモテるのも、仕方ないのかもしれない。

もっとも、純情ピュアってわけではなく、何というか、ザァーッとして、竹を割ったような性格だから、下手に言い寄られてもまるで相手にはしないようだ。

変な男に捕まらない分、安心はしている。

「……まあ、そろそろお前も結婚考えろよ?母ちゃんは、お前くらいの時に結婚してるんだからな」

「それはお兄ちゃんも一緒でしょ?さっさと結婚しないと、一生独身の寂しい人生しか残ってないよ?」

「やかましい。ホラ、早く上がれよ」

オラは、居間に戻った。


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風呂に入った後、居間でテレビを見ながら、ぼんやりと昔のことを思い出していた。

――父ちゃんと母ちゃんは、オラが中学の時に事故で他界した。夫婦水入らずで旅行に行く途中のことだ。

それから、秋田と熊本のじいちゃんばあちゃんが、オラとひまわりをそれぞれ引き取る方向で話が進んでいた。

……でも、ひまわりが、オラと離れて暮らすことを激しく抵抗した。

ひまわりにとって、親しい家族は、オラだけだった。

オラまでいなくなってしまう――小学生だったひまわりは、そう思ったのかもしれない。

結局オラとひまわりは、この家で過ごすことになった。

オラはそれまで、色々バカをやっていた。

でも、もう父ちゃん達はいない。ひまわりを育てるのは、オラの役目になる。

それ以降、オラは徹底して父ちゃん、母ちゃんになった。

最初の方、ひまわりが動揺していたのは、今はいい思い出だ。

じいちゃんたちの支えもあって、オラは高校を卒業することが出来た。

それからすぐに就職して、今に至る。

爺ちゃんたちは、大学へ行くように勧めて来た。

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