spread-story

【日本中が涙した】22年後のクレヨンしんちゃん。 「しんのすけ」と「ひまわり」の成長した姿に涙。。。

      2016/05/26

今なら、ねねちゃんに色々聞いても大丈夫だろう。

「……そういえば、ねねちゃん」

「ん?なぁに?」

「ええと……」

なんて聞くか、少し悩んだ。ダイレクトに聞いてもいいが、違ったときに気まずくなりそうだし。

少しだけ自分会議をした結果、遠まわしに聞いてみることにした。

「今さ、誰かと付き合ってるの?」

「……え?」

「いやほら、ねねちゃんさ、ここにいたら出会いとかも多そうだし。もしいるなら、全力で応援したいし」

「……うん……」

ねねちゃんは、少しだけ黙り込んだ。

やはり言いづらいようだ。でも、まさおくんはあんな調子だし、ここはオラが頑張ってやらないと……

少し悩んだねねちゃんは、徐に口を開いた。

「……付き合ってはいないけど、気になってる人はいる……かな?」

そう話す彼女の頬は、桃色に染まっていた。

「へえ……それって、どんな人?」

「ええ?言わなきゃだめ?」

「言ってくれないと、サポートも出来ないって。名前は言いづらいだろうから、どんな人くらいかは言ってほしいな」

「う、うん……」

彼女は頬を染めたまま、少し俯いて話し始めた。


スポンサーリンク





「昔はね、何も思わなかったんだ。でも、大人になって再開して、彼、すごく立派になっててね。私、すごく驚いちゃった。それで、なんとなく、気になったって言うか……」

「……その人って、かっこいい?」

「どうかな。私、そういうの疎いから他の人がなんて言うか分からないけど。私は、かっこいいって思うけど」

「そうなんだ。……想いを伝えたりとかは?」

「む、無理だよぉ……。恥ずかしいし、それに、もしだめだったら立ち直れないし……」

「そっか……」

「うん。そうそう。……それにね、私は、今のままでいいの。今はお互い立場もあるけど、とりとめのない話をして、お互い励ましあって……。

確かに微妙な距離感だけど、彼と繋がってるし。逃げてるように見えるかもしれないけど、今は、これでいいの……」

「……わかった。もしオラに手伝えることがあったら、なんでも言ってよ」

「うん。ありがと」

そういうと、彼女は再び子供たちに視線を送った。

その表情は、とても安らいでいた。話す中で、彼のことを思い出しているのかもしれない。とても、幸せそうだった。

……だが、それは少なくとも、まさおくんじゃないだろう。名前は聞けなかったけど、それは断言できる。

オラは、子供に追い掛け回されるまさおくんを見て、一人静かに合掌するのだった。

幼稚園が終わった後、オラとまさおくんとねねちゃん、それと、チーターの4人は、一緒に並んで帰っていた。

「……もう、ひどい目に遭ったよ……」

まさおくんは、ぼろぼろに疲れ果てながら、そうぼやく。

まさおくんは、まさに子供たちのおもちゃにされていた。しかしまあ、ポジティブに考えるなら、子供に懐かれたということかもしれない。それはそれで、きっといいことだぞ、ま
さおくん。

「しんのすけくん、まさおくん。今日は来てくれてありがとう。子供たちも喜んでいたよ」

チーターは笑顔で謝辞を述べる。

キラリと光る白い歯。この男、どこまでもイケメン。

「ほんとほんと。今後も、定期的に来てほしいくらいね」

「勘弁してよ……あ、そろそろ先生のとこに行かなきゃ」

まさおくんは腕時計を見た後、オラ達のもとから走り始めた。

「先生って……アシスタントの仕事?」

「うん!今から最後の作業なんだ!――じゃあね!」

そう言って、まさおくんは駆け出す。

そんな彼に、ねねちゃんは声をかけた。

「まさおくん!がんばってね!それと!漫画家デビュー、出来るといいね!」

ねねちゃんの声援を受けたまさおくんは、足を止め振り返る。そしてキメ顔を見せ、親指を立てた。

「……任せといてよ。ねねちゃんのために……頑張るよ!!」

そして彼は、さっきまでの2倍の速度で、走り去っていった。

……そんな彼の脳裏には、敵情視察などというフレーズは、すっかり抜け落ちているのだろう。

オラの情報収集は、無駄に終わったのかもしれない。別にいいけど。

それから三人で雑談をしながら歩いていると、ふいにチーターが何かを思い出した。

「――あ、そうそう。しんのすけくんに、渡そうと思ってたものがあるんだ……」

「え?オラに?」

「うん。ちょっと待って……」

そう言って、彼は手持ちのバッグをごそごそとあさぐる。そして、一枚の手紙を差し出してきた。

「……はい、これ」

「……これって……」

オラは、思わず立ち止まった。

彼が渡してきたもの。それは……

「……これはまさか……結婚式の招待状!?」

「うん。実はね、僕、今度結婚するんだ」

チーターの口から、衝撃的な発言が飛び出した!!

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51

この記事が面白かったら
いいね!しよう☆

最新情報をお届けします

 - 感動