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【日本中が涙した】22年後のクレヨンしんちゃん。 「しんのすけ」と「ひまわり」の成長した姿に涙。。。

      2016/05/26

次の休み、オラとひまわりは街に来ていた。

車椅子を押しながら、建ち並ぶ店を眺める。

ひまわりもまたキョロキョロと辺りを見ていたが、どこか動きが硬い。

まだ、色々気になっているのかもしれない。

「……ひまわり、今日は色々見て回るからな」

「う、うん……」

……どうやら、ひまわりは動揺しているようだ。

オラが急に出かけるって言ったからだろう。

「……あ、そうだ。ちょっと寄り道していいか?」

「え?別にいいけど……」

ひまわりの許可をもらい、オラはとある場所に向かう。

そこは、街の駅前だった。

その場所に来たひまわりは、さらに首を傾げていた。

「……駅?隣町にでも行くの?」

「いや、行かないよ。ちょっと、ここで―――」

「――しんのすけ!」

後ろから、名前を呼ばれた。

振り返ると、ここに来た目的である、その人物が立っていた。

「……風間くん、待たせて悪かったね」

「え!?風間さん!?」

ひまわりは、驚いたように後ろを振り返った。そして彼女を見た風間くんも、彼女を見たまま固まる。

「……ひま……ちゃん?」

そんな二人を他所に、オラはひまわりを押して歩き始めた。

「ほら、行くよ二人とも。今日は、三人でお出かけだ」

「―――ッ!?」

「―――ッ!!」

二人は、更に表情を固めていた。

それからオラ達は、3人で街を周っていた。


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最初風間くんとひまわりは、オラに気を使いながら歩いていた。

それもそうだろう。先日あんなことがあったばかりだし。

……でも、オラはあえて普段と変わらず二人と接した。

本音を言えば、オラも気まずいことこの上なかった。でも、オラまで気を使ってしまったら、今日ここに二人を並べた意味がない。

オラは、積極的に二人に話しかけた。

「風間くん、この服似合いそうだね」

「あ、ありがと……」

「ひまわり、あっちにアイスがあるから食べようよ」

「う、うん……」

二人は、腑に落ちないような顔をしながら、街を周る。

それでも、時間が経つにつれ、徐々に緊張は途切れていった。

そして最後には、二人は、普段の通りの笑顔を見せながら歩いていた。

頃合いを見計らい、少しだけ二人と距離を置く。

「――風間くん!これ見て!」

「ああ!これ可愛いね!」

「でしょでしょ!?」

「うん!ひまちゃんに似合いそうだ!」

……二人は、とても楽しそうだった。そして、幸せそうだった。

特にひまわりは、普段家では見せないような笑顔を見せる。家族に見せるものとは違う、全く別の笑顔……

この笑顔を作れるのは、きっと風間くんがいるからだろう。

おかげで、ようやく心が晴れた気がした。

「――ひまわり、風間くん、オラちょっと、これから仕事があるんだ」

「え?お兄ちゃん、今日は休みなんじゃ……」

「……さっき電話があったんだよ」

「じゃあ、帰ろうかしんのすけ」

「いやいいよ。オラだけ帰るから、二人で楽しんでよ」

オラは、二人の元から離れはじめた。

「ちょっと!お兄ちゃん!」

ひまわりの言葉に手だけを振って答える。

そして一度振り返り、風間くんの顔を見た。

「……風間くん。ひまわりを、頼んだよ」

「……しんのすけ……」

風間くんは、オラの目を見つめ返していた。その目は、オラに何かを訴えていたように見えた。

そんな彼に微笑みを返した後、オラはそのまま、その場を離れていった。

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