【日本中が涙した】22年後のクレヨンしんちゃん。 「しんのすけ」と「ひまわり」の成長した姿に涙。。。
2016/05/26
「まだ眠いよ……」
「文句言わない。ほら、仕事に遅れるぞ?」
「うぅ……分かったよ……」
不満そうにふてくされ、着替えはじめる。
彼女は去年から会社勤めを始めている。と言っても、朝は弱いし夜更かしも止めない。ちゃんと教育してきたつもりなんだけどな。
がさつで大雑把……ひまわりは、間違いなく母ちゃんの娘だな。
「――お兄ちゃん!行ってきます!」
「こらひまわり!ちゃんと父ちゃん達に挨拶したのか!?」
「えええ!?時間ないよ!」
「時間がないのはお前のせいだろ!ほら!さっさと挨拶する!」
「……分かったよもう!お兄ちゃんは変なとこだけ真面目なんだから!」
ひまわりはスーツ姿のまま、仏壇の前に手を合わせる。
「――お父さん!お母さん!遅刻しそうだけど行ってきます!」
そう叫ぶやいなや、ひまわりは忙しく玄関を飛び出していった。
「……ほんと、騒々しい奴だな……」
窓から走っていくひまわりを見送った後、今度はオラが仏壇の前に座る。
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「……父ちゃん、母ちゃん。ひまわりは今日も元気です。――行ってきます」
窓の外から、家の中に暖かい日射しが射し込んでいた。
「――野原くん、この企画の件だが……」
「はい。これはですね……」
会社の中で、オラと係長は、次の企画について話をしていた。
この会社に勤めてもう9年……仕事にもすっかり慣れた。高校卒業と同時に入社したこの会社は、会社の規模は小さいが給料がいい。
おまけに上司も温かみのある人が多く、色々とオラを助けてくれている。
「――あ、もうこんな時間!帰らないと……」
「ああ野原くん!この後、一杯どうかね!」
「あ……すみません係長、これから家でご飯を作らないといけないので……」
「少しくらいいいじゃないか」
「はあ……でも、妹がお腹を空かせて帰りますし……」
「……そうか。キミは、妹さんと二人暮らしだったな……分かった。早く帰ってあげなさい」
「本当にすみません。それでは……」
足早に会社を出て、そのまま家に向かう。その帰りにスーパーに寄り、食材を購入する。
ひまわりは料理が苦手だ。たまに教えるんだが、母ちゃんに似たのか、飽きっぽくてすぐに止めてしまう。
ホント、似なくていいところばかり似るもんだ……
「――ただいまー!」
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