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【日本中が涙した】22年後のクレヨンしんちゃん。 「しんのすけ」と「ひまわり」の成長した姿に涙。。。

      2016/05/26

フラフラした足取りで台所へ行ってみると、そこには鼻歌交じりに料理をするひまわりの姿があった。

「――うん?あ、お兄ちゃん、寝てていいよ」

ひまわりはオラに気付くなり、笑顔でそう言う。

「……お前、味噌汁作れたんだな……」

「し、失礼ね!ちゃんとお母さんから教えてもらってたんですー!」

「母ちゃんから……知らなかったな……」

オラがそう言うと、ひまわりは急に表情を伏せ、寂しそうに呟いた。

「……思い出しちゃうんだ。これ作ってると。――お母さんと、話しながら作ってた時のことを……。だから、いつもは作らないの」

「ひまわり……」

少しの間黙り込んだひまわりは、急に声のトーンを上げた。

「――だから、特別なんだよ?ありがたく思ってよね、お兄ちゃん」

はち切れんばかりの笑顔で、ひまわりはオラの方を見た。

それは、ひまわりなりの誤魔化しなのかもしれない。オラが心配しないための。自分の中の悲しみを大きくしないための。

ひまわりにとっての母ちゃんとの思い出は、暖かいものであると同時に、悲しみの対象でもある。味噌汁を作るということは、その両方を思い出させることになるだろう。

……それでも、彼女はオラのために作ってくれた。だからオラは、それに対して何も言うべきではないんだろうな。


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「……いただくよ、味噌汁」

「……うん!」

そしてオラとひまわりは朝食を食べた。

味噌汁は、少し塩辛かった。でも、とても心に沁みた。

朝ご飯を食べた後で、居間でまったりしていたオラとひまわり。

目の前のテレビでは、朝のワイドショーが芸能人のスクープを取り立てていた。

何でも、俳優の藤原ケイジとアンジェラ小梅が、またもや破局したとか。何度目だ、藤原ケイジ。

そんな緩やかに時間が流れる室内に、突如けたたましくドアを叩く音が響き渡った。

「な、なんだ?」

おそるおそる玄関に近付き、ドアを開ける。――と同時に、とある女性が飛び込んで来た。

「――か、匿って、しんのすけ!!」

その女性は、室内に入るなり、ぜえぜえと息を切らしていた。

「む、むさえさん!どうしたんですか……」

オラの問いかけに、ひまわりが反応する。

「え!?むさえおばさんが来たの!?」

「おばさんって言うな!……それより、お茶くれ。喉がカラカラで死にそう……」

何事だろうか……オラとひまわりは目を見合わせた。そして仕方なく、むさえさんにお茶を差し出した。

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